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PC-98をしゃぶろう

今だからこそPC-98 Part2


ご注意:このコンテンツは初心者向けでは有りません。また、何が何でもPC/ATやMacな方にもお勧めいたしません。更に、コストパフォーマンスのみしか考えない方や常に最新でないと満足出来ない方向けでも有りません。蛇足ながらこの文章を読んで98廃人度が増しても筆者は責任を負いかねます。その点をあらかじめご承知おき下さい。

はじめに
日進月歩のパソコン業界にあって、PC-98とそのユーザは肩身が狭くなってきています。世間一般の風潮に流されている方は乗り換えも考えているかもしれません。しかし、今こそPC-98にこだわるべきと私は思います。以下それを考えていきましょう。

アーキテクチャーの終焉?
 その昔の日本国内ではX68k、FM-TOWNSなど日本独自のアーキテクチャマシンが覇を競っていました。なかでもPC-98(とEPSON98互換機)は日本国内で随一のシェアを誇り興隆を極めていました。しかし、EPSONが95年に98互換機から撤退し、NECが97年にNXに主力を切り替えて、PC-98新製品の数を絞って以来、現在ではPC/AT(とその発展系)とMacintoshという二つの舶来アーキテクチャに収束しようとしています。そうした流れの中、PC-98関連製品の数も減ってきています。この先、PC-98が再び日本国内での主流になるとは考えられないでしょう。

自国産アーキテクチャ
 PC/ATにしてもMacにしてもアメリカ生まれのアーキテクチャです。ですから、素のままでは英語マシンでしかありません。あくまでOSというソフト上から英語以外に対応しているだけです。世界広しと言えど、自国産のアーキテクチャをバリバリ現役で使えるのはアメリカと日本のみです。他は植民地並みに他国生まれのアーキテクチャを使うしか有りません。アメリカ並みというのであれば自国産のアーキテクチャーを使うのが正しいと言えるでしょう。しかし、それもNECがPC-98に力を入れなくなって以来そう長い事続かないかもしれません。残された期間、自国産アーキテクチャを使い倒す事はアメリカを除く全世界で(現在の所)PC-98ユーザだけの特権です。また、日本国内ではまだまだ多い台数の稼働しているPC-98も全世界で見れば日本以外には殆ど存在しません。いわば、世界的に見て激レアなマシンと言えます。こうしたレアなマシンを使えるのも日本に住んでいる我々だけの特権です。なお、産みの親のシャープが見捨てたX68kの互換機である零式が満開製作所で制作を予定されていますが、99年6月現在では試作機の九十九式も出来上がっていない 状態です。量産機が出てみない事には正確な評価も下せません。

皆は日本を好きなのか?
 日本製アーキテクチャにこだわるなんて日本が好きな一部の右翼だと思う方もいるかもしれません。しかし、大多数の日本人は進歩的文化人(サヨク)が何と言おうと心情的には右です。これは、オリンピックやワールドカップなどの国対抗のイベント時にはっきりします。普段の言動はどうあれ、日本(選手)が勝った、負けたと言っては国中で大騒ぎをします。もし、国を愛する心が無ければ日本チームが勝とうが負けようが騒がないはずです。

しゃぶり時は今
 既に終焉を迎えたMSXなどの8BitマシンやFM-TOWNSなどでは中古本体や対応周辺機器の入手も非常に苦労します。また、ネイティブソフトもめったに見かけません。これは、そのアーキテクチャが完全に終わりかけていると考えられます。もはや一部のマニアの手で細々と使われているのみでしょう。そうなってしまうとマシンのハードそのものは無事でも現役使用はつらくなります。例えばFM-TOWNSにはTOWNS版のWin95が走りますが、LANを組んだり、ダイヤルアップルータを使おうにも、NICの入手は困難を極めます。それに比べれば、PC-98ではCバス用NICは複数社から新品で発売されています。また、発売当初のスペックではつらいとしてもCPUアクセラレータやウィンドウズアクセラレータは99年に入っても新製品が発売されています。Socket5なマシンでもWindows上で十分現役な仕様にパワーアップが可能です。さらにこれまで出回った数が豊富なのでかなり古いマシンや特殊なマシンを除けば本体の入手も難しい事では有りません。
 一方、パソコン業界の変化により、メモリは72ピンSIMMから168ピンDIMMに主流が移行しました。430VXで使用可能な16MbitSDRAMは生産されていません。I-Oやメルコのカタログからも16MBitチップ使用の64MB SDRAMはカタログ落ちしました。更に留まる所を知らないHDDの大容量化によりプラッタ1枚あたりの容量も拡大し、4.3GBを超えつつあります。大多数のPC-9821本体は内蔵IDEが4.3GBまでという制限があります。SCSI HDD化やUIDE-98などのIDEインターフェイスボードの使用により高速化と容量制限の回避は出来ますが、種々の理由で本体内蔵インターフェイスを使用する場合には対応出来るIDE HDDの新品の入手は難しくなります。
 また、マウスやCバスボードなどのPC-98用周辺機器も現在は店頭で特価品で投げ売りされている事も多くあります。ショップの在庫整理などで驚く程安く様々な機器が手に入れられる事もあります。本体も中古を中心によりリーズナブルなお値段になってきました。本体及び周辺機器の流通がまだまだ行われている今こそPC-98のしゃぶり時です。肉でも果物でも腐ってしまっては食べられませんが、腐る直前が一番熟れて食べ頃です。遠い将来登場するOSやアプリは現在より更に重くなる可能性が有ります。そうなって現役引退する前にPC-98をしゃぶりつくしましょう。

これから先は?ソフト編
 Windows2000はこれまでのMicroSoftの例からしても遅れた上に肥大する可能性が大です。また、コンシューマ向けもNTコアに変更されるとのアナウンスでしたが、Win9Xコアの新OSが再度登場する可能性も出てきた様です。元NT5.0と言われていたバージョンはβテストの遅れが目立っている様です。また、新OSが出てもバグやトラブルが出てくるのは確実なのでどうしてもというので無い限り、即乗り換える必然性は薄いでしょう。さらにアプリケーションソフトも現在発売されているWindowsアプリは殆どがWin95,Win98,WinNT4.0対応です。Windows3.1からWindows95へは16Bitから32Bitへの変更やロングファイルネームのサポートなどかなりの変更が有り、現在ではWindows3.1対応アプリの入手は困難になりつつあります。しかし、Win95からWin98ではそういった大きな変化は無いですし、Windows95のインストールベースはかなり多いため、ソフトハウスも新OSのみ対応では売り上げが落ちるので当分はWindows95に対応していくと考えられます。その時の動作確認にはPC-98で行われる事も多いし、ハードに密着したユーティリティーでない限りPC-98上での動作保証は有る物と思われます。また、ワープロ など使いもしない機能で肥大化したモノでなく、エディタやノート用パッケージを使用すればストレスも溜まりません。

これから先は?インターネット編
 インターネット接続はWindows3.1の頃はOSにネットワーク機能が備わっていなかったので、自分でTCP/IPを組み込む必要が有ってハードルが高い物でした。しかし、Windows95以降は標準でOSにTCP/IPを含むネットワーク機能が備わっているため、Windows95がインストール出来ればインターネット接続が可能です。また、Windows95さえ重いというマシンであればFreeBSD(98)やLinux/98、NetBSD(98)などをインストールする事も可能です。
 PentiumIIIなどでは「インターネット対応」を謳っていますが、現在の日本の状況では家庭からではISDNの2Bでも128kbpsでCATVや企業の専用線でもT1(1.5Mbps)くらいがせいぜいです。1.5Mbpsといっても10Base-TのLAN以下の速度でCバスの転送速度でも十分間に合う速さです。そうなるといくらCPUが速くても、それを生かせる程の転送速度は望めないという事になります。将来的にはインフラも変化して速度も向上するでしょうが、今すぐに高速CPUは必要ではありません。買ったパソコンの陳腐化の速度から考えると、今買い換えたりせずにその時に買い換えれば済む話です。

これから先は?ゲーム編
 現在発売中のゲームでも最新の3Dアクションゲーム以外は最新、最速のハードを必要としません。また、アクションゲームをするのであれば、パソコンでなくコンシューマゲーム機の方がベストです。現在、日本は世界中のコンシューマゲーム機をリードしています。海外版のパソコンゲームで日本語化されないモノが多いのは、皆がゲームはコンシューマ機で遊ぶからです。それにパソコンを最新最速のゲーム仕様にする金額でコンシューマゲーム機であれば数台買えてしまいます。ソフトの値段まで含めて考えると、日本ではコンシューマゲーム機でゲームをするのが一番でしょう。俺はゲーマーだからコンシューマゲーム機では満足出来ないという方はアーケード基板に走ってお家で基板する事をお勧めします。

これから先は?ハード編
 PC-98製品そのものはかなり古いマシンでもNECやEPSONで修理してくれます。但し、あまりにも古いマシンの場合は中古なりジャンクなりを新たに入手して交換するなり自力修理する方が経済的な事も多いです。しかし、古いからと言って修理を受け付けないメーカーに比べればいざという場合に安心出来ます。周辺機器に関しては日本を代表する2大周辺機器メーカーであるI-Oデータメルコが99年現在でも競って98用周辺機器を作っています。PC/AT互換機では輸入品やバルク品にユーザは流れますが、PC-98の場合には国内の98対応製品が主流です。PC-98のユーザ数が極端に減少して98対応製品が売れなくなるまでは大丈夫でしょう。

PC/AT互換機を使用している方へ
 最近では初めて購入したパソコンがPC/AT互換機という方も増えて来た様です。昔からのパソコンユーザは殆どがPC-98を使用していました。PC-98を使った事が無いユーザは是非触れてみる事をお勧めします。今、触れておかないと将来に渡って触れること無く終わってしまうかもしれません。また、ベテランユーザの方で昔に9801から乗り換えたという方は最近の金太郎飴的なPC/ATに飽き飽きしているのではありませんか?また、変化の激しすぎるPC/AT互換機市場についていくのに疲れていませんか?一時、変化の無かった昔のPC-9801と違い、PC-9821は様々にいじりがいのあるマシンです。ベースになるマシンも中古やジャンクであればかなり値がこなれてきてます。他人と同じ流行に踊らされるのが好きでない方は手を出してみるのも面白いでしょう。

Macintoshを使用している方へ
 MacintoshにはNuバスやPCIバス用のボード上にPC/AT互換機を積んだハードやPoweMac上でのPC/ATエミュレーションソフトが有ります。PC/AT本体を入手しなくてもMac上でPC/AT互換機を使用するのは可能ですが、PC-98はMac上で使用する事が不可能です。Mac以外目もくれない方はともかく、他のアーキテクチャに興味があればPC-98本体を入手してみるのも面白いかもしれません。

現在、PC-98を使用している方へ
 現在使用しているマシンを出来るだけ永く使う事は使い捨て文化への反抗であり、地球環境の保全への一助になります。また、PC-98は永く使用するに堪えるマシンです。お持ちのPC-98を出来るだけ延命させましょう。また、中古やジャンクなどでPC-98を予備機やコレクションとして入手するのも良いでしょう。更にはご自分でPC-98関連のコンテンツを持ったページを立ち上げるのもお勧めです。掲示板などで98ユーザ同士の情報交換や連帯を深めていきましょう。


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