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PC-9821 ValueStarの系譜・その1

先史時代とP54C搭載機


 初心者、入門者向けにWindows95と共にデビューしたPC-98ValueStarですが、V型番には数多くの機種が存在します。ここでは、そのValueStarの系譜を追ってみたいと思います。なお、愛称のVALUESTARには、「付加価値の高い+輝く星(No.1)」という意味が込められてます。

先史時代 98Mate X CRTセットモデル
  Windows3.1全盛の頃、PC-98のライバルとして富士通がDOS/V機のFMVを発売しました。このFMVにCD-ROMやモニタをセットしてOS以外のアプリケーションソフトをプリインストールしてオールインワンモデルとしたのがFMV DESKPOWERです。94年暮れから発売され、派手な宣伝で初心者向けに大ヒットし、FM-TOWNSやFMRに変わる富士通の主力機種になりました。
 NECはそれまでパソコン単体の98Mateが主力でC型番の98MULTiやCanBe以外にCRTセットモデルは有りませんでした。しかしFMV DESKPOWERのヒットにより、それに対抗する機種を発売します。それが98Mate X CRTセットモデルです。
 当時のMate XにはMS-DOS 6.2とWindows3.1といったOSしかプリインストールされていませんでしたが、これらのモデルはそれに加えCanBeで採用されたメニューソフトの98ランチや98プレーヤ、翻訳ソフトなどのNEC製ソフト及び辞書や駅すぱあと、ゲーム、パソコン通信ソフト、Lotus Organizer、デジタルブックなどの多数のソフト(36種類)がバンドルされていました。しかし、ワープロや表計算などのビジネスソフトは付属していませんでした。これはユーザのニーズにより、ユーザが自由に選択できるように配慮したものです。98Mate X CRTセットモデルのカタログ表紙には「先進を手にする。すぐに使える。」とありました。

初代ValueStar 写真
 パソコン業界のみならず、一般マスコミも大騒ぎした95年11月23日のWindows95発売に伴い、PC-98のラインナップも「98でWindows95」というキャッチフレーズと共にWin95プリインストールモデルに切り替わりました。また、付属キーボードがWindowsキーおよびアプリケーションキーの付いたWindows95対応キーボードになります。そして98Mate X CRTセットモデルも98MATE ValueStarという形で愛称が付きます。メニューソフトの98ランチはWin95版になり、以降のモデルにも全て付属します。インストールOSがWindows95/Windows3.1のデュアルインストール(初回起動時に選択)になり、それまでのMate X CRTセットモデルにはバンドルされなかったワープロ、表計算ソフトがバンドルされます。一太郎Ver6.3&Lotus1-2-3R5Jモデル(modelA,C)とExel&Wordモデル(modelB,D)に分かれます。NEC製ユーティリティーソフト集のユースフルパック(Windows 95版)や英日辞書引き君デジタルブックビューア、駅すぱあとなどの多数のソフトがバンドルされています。搭載CPUにより、V7,V10の2機種あり、付属するディスプレイはS5が15インチCRT、S7が17インチCRT付属です。HDD850MB、4倍速CD-ROMは共通です。PCIチップセットはVLSI WildCatまたはintel Triton 430FXでロットにより変わります。カタログ表紙には「好評の、すぐに使える98セットモデル。新シリーズ登場。」とあります。

96年春モデル
 96年2月、モデルチェンジされます。CPUが高速になり、メモリも一部を除き標準で16MB搭載されます。バンドルアプリケーションは初代とあまり変わりませんが、Excel&Wordモデル(modelB,D,F)はバージョンが上がりました(Excel&Word for Windows95)。また、WebブラウザのInternet Explorer 2.0が加わります。CPUの種類によりV10,V12,V13の3機種になります。搭載CD-ROMは全て4倍速です。セカンドキャッシュはオプションでGAは32ビットウインドウアクセラレータと称するCIRRUS LOGIC GD5440(VRAM 1MB)です。デスクトップはKからR型番になりました。なお、15インチCRTは共通ですが、17インチCRTはV12とV13で異なり、V13/S7Rはディスプレイ(17)IIとなります。CMキャラクターは仲村トオルです。
 カタログ表紙には「自分を磨く。バリュースター。」と有ります。なお、4月のカタログでは通信機能内蔵モデルの追加に伴い、「世界がひろがる。オレが変わる。」と変わります。 96年夏モデル
 96年6月、モデルチェンジが行われます。V13,V16,V20の3機種になり、型番の末尾に2が付きます。また、全機種でEDOメモリと256KBのセカンドキャッシュを標準搭載します。CD-ROMも6倍速に高速化されます。全機種が通信機能標準搭載となり、CバスにはmodelC2,D2には28.8kモデムボード、modelE2,F2にはISDNボードが搭載されます。
 ここで初めてミニタワー型筐体が登場します。96年1月にデビューしたXv13/R16と同様の筐体を持ち、3つのファイルベイと2本のPCIバス、4本のCバスを持つデスクトップに比べて拡張性の高いものです。GAはMateXに採用されたTrident TGUI9680(VRAM 2MB)です。デスクトップは従来通りPCIバス1本、Cバス2本です。GAはCIRRUS LOGIC GD5440(VRAM 1MB)です。ミニタワーモデルはM、デスクトップモデルはSの型番が入ります。ミニタワーは17インチCRTモデル、デスクトップは15インチCRTモデルとなります。
 また、OSもWindows95のみになります。バンドルソフトにパソコン大学一年生というワープロ・表計算学習ソフトとInternet Explorer3.0日本語版β1が加わります。また一太郎/1-2-3モデルにNetscape Navigator 2.01が付属します。なお、これ以降のモデルはMS-DOS3.3のサポートが無くなります。また、付属CRTは15インチがD151、17インチがD171に変わります。
 カタログ表紙には「オレはこいつで世界の情報通になる。」と有ります。

96年秋冬モデル
 96年10月、さらにモデルチェンジが行われます。V13,V16,V20の3機種は変わらず型番末尾に3が付きます。全機種に32MB EDOメモリが搭載されます。また、FAXモデムが33.6kに、CD-ROMが8倍速に高速化されます。また、デスクトップのグラフィックチップがCIRRUS LOGIC GD5440(VRAM1MB)とカタログに記載される様になります。バンドルソフトはInternet Explorerが3.0になり、一太郎がVer7(modelC3,E3)になりNetscape Navigator2.02が付き、Exel&Wordがインターネット強化版(modelD3,F3)となります。更にインターネットアクセスマネージャというオートパイロットソフトが追加されます。
 また、作家の海老沢泰久氏による「これならわかるパソコンが動く」というガイドブックが付きます。そして、MATEの文字が抜けたVALUESTARのみになります。CMキャラは竹中直人に変わりました。
 カタログ表紙には「こいつは、メジャーだ。」とあります。次のページには「さあ、インターネットで世界の情報へまっしぐら。」とあります。

なお、これらのモデルはV20のデスクトップモデルを除いて初代MMX ValueStar発売後も併売されました。

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