PC-9821のラインナップ
PC-9821シリーズは入門用、家庭用からビジネス用、サーバに至るまで幅広いラインナップがあります。この中で、サーバ専用機を除くハイエンドマシンの系譜を追ってみましょう。
初代無印
PC-9821はPC-98GSの後継として98シリーズ初めての9821型番で登場しました。640×480・256色画面と86互換音源を持っていました。ディスプレイとセットでCPUはi386/20Mhzでした。9801から9821へのパイロットマシンであり、後の98MultiからCan
Beへとつながるマシンです。
PC-9821Ap/U9 写真
さて、Win3.1Jを前に初代Mateがデビューしました。ガワは新しくても、シャーシ等はFAの影響を色濃く受け継いでいました。しかし、拡張グラフィックアーキテクチャ(9821グラフィック)と86互換音源の他に32bitローカルバスを持っています。ハイエンドのApはそれまでのFAのi486SX/16Mhzから一気にi486DX2/66Mhzという当時最速のCPUを積みます。ローカルバス用のウィンドゥズアクセラレータ(PC-9821A-E01)がオプションで用意されグラフィックチップには
S3
86C928を採用していました。ノートを除くデスクトップタイプとして初めてIDEインターフェイスのHDDを採用してます。また、F*シリーズと同様、前面にファイルスロットを持っています。メモリ増設は専用ボード上に通称61SIMMを増設します。
PC-9821Af/U9W
さて、次にはPentium(P-5)の登場に合わせ、Afが登場します。Pentium60Mhzを積み、筐体も横に幅広い特殊なものです。定価120万はおいそれと手が出ませんでした。ローカルバススロットにフルカラーウィンドゥズアクセラレータ(PC-9821A-E09)を標準装備します。このAfまでは外付けFDD用のI/Fも標準装備でした。また、マウスやキーボードコネクタも前面にありました。しかし、H98シリーズを別とすれば初めてメモリ13.6MBの壁が破られた記念すべきマシンです。メモリは専用ボードを増設しそれに72PinSIMMを増設します。500MB
HDD内蔵でWin3.1プリインストールモデルのみで、フレームモデルは存在しませんでした。
PC-9821Ap2/C9W,C9T 写真
翌年、二代目Mateがデビューします。Ap2はCPUこそi486/66Mhzと変わらないもののソケット3になり、128KBのセカンドキャッシュを標準装備して、メモリも70MB超まで積める様になりました。専用ボード+72PinSIMMでの増設になります。また、プリンタポートも双方向に変わっています。それに、マウス用コネクタがそれまでの角形からNOTE同様の丸形になり、キーボードコネクタ共々筐体背面に移りました。しかし、外付けFDD/IFは無くなりました。C9W,C9T共にA-E10(SCSI
I/F)と倍速CD-ROMを装備していました。C9WはS3 86C928、C9Tは
Matorox
MGA-IIを積んでいました。この時に廉価版のB-Mateもデビューしており、以後A-Mateは高機能型Mateと呼ばれる様になります。
PC-9821An/C9T
P54C Pentiumデビューにともない、A-Mateにも搭載機が出てきます。P54C/90MhzでCPUソケット、メモリソケットともマザーボードに直付けになります。このマシンからパッチ無しに500MB超のIDEドライブが使える様になります。また、BIOSもフラッシュロムになりました。U8WはS3
86C928ですが、C9TはMatorx MGA-IIを積んでSCSI I/F付きで倍速CD-ROM装備です。
PC-9821Xt/C10W
いよいよX-Mateデビューです。P54C/90Mhzは変わりませんが、PCIバスが付きます。ミニタワー型の筐体にCD-ROM、HDD共にSCSI-2接続です。グラフィックはX-B01-01(Matorox
MGA-II)でVRAM4MBです。発売当初の定価は100万でした。なお、このX-MateからFM音源無しのPCM音源(Mate-X
PCM)のみになります。また、機器の増設はB-mateやFellowと同様になりファイルスロットでなくファイルベイになります。なお、下位機種はPCIバスを持っていません。ChipSetはintelの430NX
Neptuneです。
PC-9821Ap3/C9W
A-Mate最後の機種です。i486 DX4/100MhzでS3 Vision864にVRAM 2MB、CD-ROM内蔵モデルはIDE接続に変更されています。ファイルスロットとファイルベイの両方がアダプタ交換で使えます。また、5インチフロッピーモデルもこの3代目A-Mateが最後になります。A-MateにはWin95プリインストールモデルは出ませんでした。
PC-9821Xa10
第2世代X-Mateの登場です。このシリーズからCPU周波数が型番に数字で付く様になりました。Win95登場を控え、MicroSoftのPC95規格に準拠するために16550互換の第2シリアルポート増設やディスプレイコネクタの変更が加えられています。Xa7,Xa9と共通のマザーボードはジャンパピンでベースクロックの変更が出来ました。グラフィックチップは
Trident
TGUI9680XGi搭載、VRAM 2MBです。この後、CPUがP54C/120MhzのXa12やP54C/133MhzのXa13等も登場します。上位機種にはPCカードスロットを備えたものもありました。ChipSetは
VLSI
Wildcatです。Win3.1モデルとWin95モデルがあります。Win95モデルではキーボードにWindowsキーが追加されました。
PC-9821Xt13
ミニタワー型の第2世代です。Matrox MIllenium(フルカラーウィンドウアクセラボードX2・PC-9821X-B03)を装備しました。ノーマルでVRAM4MBです。アダプテック2940相当のSCSI-2をオンボードで装備しましたが、HDD,CD-ROM共にIDE接続です。Win3.1モデルのC12とWin95モデルのK12があります。8本のメモリスロットを持ち、256MBまで増設が可能です。後にCPUを166Mhzに変更し、HDDやメモリを強化した
Xt16/R16にマイナーチェンジします。ChipSetはVLSI
Wildcatです。Socket7とVRMコネクタを装備しています。メモリソケットは8ヶ(4バンク)有ります。
PC-9821St15/L16 写真
出たばかりのPentium PRO(P6)150Mhzを積んだミニタワーです。98Proの愛称を持ちます。MilleniumやSCSIオンボードや筐体はXt13と変わりません。CD-ROMは6倍速SCSI-2接続、HDDはIDE接続です。メモリ増設はECC対応72Pin
SIMMを4枚単位で行い、最大256MBまで増設出来ます。WindowsNTWorkstation3.51プリインストールです。ChipSetはサーバ用のintel
Orion
450KXです。リセットスイッチを持つマシンとしては最後でしょう。後にCPUを200Mhzにした
St20/L16が出ます。
PC-9821Xv20/W30
ミニタワー型の第3世代です。この前に出たXv13/R16から筐体がファイルベイ3ヶ装備のものに変わっています。Xvのvは「Vertical」(垂直の、直立した)の頭文字です。ChipSetがintel
Triton II
430HX(
日本語)になり、P54C/200Mhz搭載です。ビデオカードはMilleniumで変わりませんが、100Base-TXがオンボードで実装されています。メモリはECC
EDO RAMで最大256MBです。Win95とWin3.1のデュアルインストールで初回起動時にどちらかのOSを選択します。なお、この頃からMateにはリセットスイッチが無くなり、ソフトウェアパワーオフをサポートしています。
PC-9821Rv20/N20
Stと同じくPentium PRO(P6)搭載です。StやRa20と異なり、2CPUまでのマルチプロセッサをサポートしています。Xt以来のSCSI
HDD搭載ですがUltraSCSIになっています。筐体はXv20と同じファイルベイが3つあるタイプでPDドライブ装備が特徴です。最大メモリ容量は512MBです。100Base-TXオンボードでNTWorkstation4.0プリインストールです。ChipSetはintel
Natoma
440FX(
support)です。
PC-9821RvII26/N20 写真
PentiumII266Mhz搭載で、UltraSCSI経由のHDDを持つミニタワーです。Rv20のCPUを変更した形で100Base-TXオンボードでNTWorkstation4.0プリインストールです。Rv20と同様にCPUをデュアルに出来ます。PDドライブ装備ですがCD-ROM使用時6倍速になっています。ChipSetはRCC(Reliant
Computer) Championです。メモリはECC EDO RAMを4枚単位で増設し、最大512MBまで増設出来ます。現状では9821最後のハイエンドマシンでしょう。
このうち、私自身がいまのところ所有しているのはAp2/C9WとXt13/K12です。そのうちいくつかのマシンは手に入れるつもりでいます。
追記: というわけで(何がだ?)、Rv20買ってしまいました。intelの
PentiumII
OverDriveで333Mhzデュアルにしようかとたくらんでいます。
なお、A-MateについてはTopikaさんの
A-Mater's
Homepageに、Mate-Rについては太田さんの
Mate-Rのページにもっと詳しい紹介があります。また、PC-9801など古いマシンの系譜については
ここも参考になります。
さらに追記: 98年秋NEW
98Mate-Rが出ました。CPUの動作周波数が333Mhzになりましたが、i686SXとでも言うべきceleron搭載です。Win98モデルは有るものの、WinNTモデルは有りません。Ra266のマイナーチェンジでハイエンドとは言えない仕様です。
99/5追記: やりました。RvII26を未開封新品で買いました。VRMは入手済みなれどCPUはまだ入手してません。問題はメモリです。とりあえず32MB×4増設してあります。
99/7追記: 通販でAp3/C9WとAn/C9Tを手に入れました。なお、Rv20は純正CPU増設キット(RS20-E01)でDual化しました。さらにRvII26用に64MB
ECC EDOを4枚交換・増設しました。